「口にいれても大丈夫なスキンケア化粧品を作りたい」 - 株式会社ボタニカルファクトリー

取材日2019/10/31 取材者総務部企画情報課 野口

 本土最南端の町南大隅町にある旧登尾小学校の一部を製造工場とし、ハーブウォーターやアロマオイル、植物エキスの抽出など、原料から製品化までを一貫生産。「天然由来成分100%、アルコール、ケミカルフリー」をコンセプトとし、お肌にも環境にも優しい商品を展開中。

 自社ブランドの「ボタニカノン」シリーズは、日本パッケージデザイン2019で入賞、2018かごしま新特産品コンクールでは県特産品協会理事長賞を受賞、全国メディアにも取り上げられるなどその知名度は急上昇中。

代表執行役員 黒木 靖之
住所 鹿児島県肝属郡南大隅町根占辺田3310登尾小学校跡
TEL 0994-24-3008
事業 ナチュラルコスメ製造・販売業
HP http://botanical.co.jp/

Q 会社のモットーや事業内容を教えてください。

廃校となった学校跡地を活用し、原料から製品化まで一貫生産体制を敷いている工場

 創業前、輸出入関連の商社で、商品の企画開発・販売の仕事をしていた時に産まれた子供が、アトピー性皮膚炎を持っていて、子供に合う石鹸を開発したいという想いが、ナチュラルコスメとの最初の接点でした。創業は平成28年と比較的最近の話ですが、商社時代も含め現在まで、「口にいれても大丈夫なスキンケア化粧品を作りたい」一心で化粧品開発に取り組んでいます。

 事業の内容は、「ボタニカノン」シリーズの販売に加え、自然派化粧品事業者に対するOEM展開を行っています。おかげさまで創業来増収を維持しており、「天然由来成分100%」の信念を曲げることなく事業を拡大しております。

Q 今後の展開は?どういう会社にしていきたいですか?

製造工程

 国内の化粧品市場は2兆5,000億円と言われていますが、うち、自然派化粧品市場は1,500億円程度です。しかし、この市場は成長市場であり、当社が目指す方向性は間違っていないと感じています。無知によって引き起こされるお肌のトラブルに関する啓蒙活動にも力を入れており、大手百貨店に出向き少人数ワークショップ(お家で作れる化粧水など)を開催するなど、市場拡大に向けた地道な活動が、実を結びつつあることを日々のお客さまの反応より実感しています。

 現在、鹿児島大学とも商品開発に関する共同研究を続けていますが、大隅半島に眠る4,000種の植物には、組み合わせにより無限の可能性があります。将来的には、鹿児島県をナチュラルコスメの先進県にしたいですね。

Q 事業をしていくうえで苦労したことを教えてください。

スタンダードラインの「ボタニカノン」シリーズ商品

 経営者というのは、誰でも苦労するものですから、特段苦労というのは感じていません。ただ、一つ挙げるとするなら、創業2年目、売上の増加に資金繰りが追い付いていない時期に、協会さん、相信さん、日本公庫さんが力を貸してくれたのは大きなターニングポイントでした。

 もともと自己資金と友人からの出資のみで、経営するつもりでいましたので、事業の成長・安定に地域金融機関が欠かせない存在であることを実感しました。当社は、今後も増設計画などを控えており、どうぞご理解・ご協力のほど、よろしくお願いいたします。